高校で習わない公式って使ってもいいの?

こんにちは、うちやまです。

 

今回は数学ネタです。
入試直前になると必ず「高校で習わない公式を入試で使ってもいいんですか?」という質問が来る。今回はこのギモンにお答えします。

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受験用問題集の解説を読んでいると、「この問題は大学以降ではこのように考えることも出来る」という記述を見かけることがよくある。代表的なものがロピタルの定理」「パップス・ギュルダンの定理」といったもの。

これらの公式を使うと、高校生が苦労して解いている問題が一瞬で解けるので、高校生にはとても魅力的に感じるハズ。そして、さっきの質問が来るんだ。

 

結論からいうと、高校で習っていない公式は「使ってもいいけど、使わないほうがいい」っていうのが僕の考え。その理由を説明していこう。

 

使ってもいい理由

まず「使ってもいい理由」について説明すると「入試問題を解くのは高校生だけじゃない」からだ。

受験者の大半はもちろん高校生+浪人生だけど、中には一度大学に入学したもののもう一度別の大学に入学したい「仮面浪人」や、大学卒業後、社会に出てからもう一度受験勉強をしている「社会人」だっている。

彼らはもちろん大学で数学を学び、ロピタルの定理やパップス・ギュルダンの定理を知っているかもしれない。では、そういう受験者に「その公式、使ってはいけません」って言うのはなんか違和感がないかな?

例えていうなら、100mを10秒以内に走れる選手に、「10秒以内でゴールしてはいけません」と言っているようなもの。だから、知っているなら使ったって問題はないし、いちいちそんなことで減点するほど大学教授の器は小さくない・・・はず。

 

使わないほうがいい理由

でも僕は、「使わないほうがいい」と思っている。なぜかというと、教授が身構えてしまうからだ。

大学の教授は、意味もわからないで何となく公式を使うことをものすごく嫌がる。だから、高校生が普通知らない公式を使っていたら、教授としては「本当に理解して使っているのか」が気になって、解答をよく読まれるようになる。

そして、入試は点数に差をつけなくちゃいけないから、公式を使うための前提条件の確認をしていない(高校で習わない公式は、使うための前提条件がややこしいものが多い)など、少しでも不備があれば思いきりバツをつける。つまり、大幅に減点されるリスクが大きいんだ。これが、僕が「なるべく使わないほうがいい」と主張する理由だ。
また、当たり前の話だけど、高校で習わない公式を使わないと解けない問題は絶対に出ない。出たとしたら「出題ミス」としてバッシングを受けてしまうから、大学教授はその辺の確認は確実に行なっている。

以上が「高校で習わない公式を使っていいか?」に対する僕の考え方だ。賛否両論あると思うけど、参考にしてみて下さい。

 

 

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